-新年の抱負について。

 今年のスローガンは「拡伸」です。既成概念にとらわれず、新しい挑戦を進めていきます。昨年は同業他社との連携など新しい取り組みを積極的に展開できたので、その連携をさらに発展させたいと考えています。西濃運輸には福寿草精神という、挑戦し続けるDNAがあります。国際情勢が混沌(こんとん)とする中で、物流業界も課題を抱えていますが、巳(み)年らしく脱皮を繰り返して、大きく成長する年にしたいです。

 -昨年は被災地支援に取り組んだ。

 昨年の元日は能登半島地震があり、エッセンシャルワーカーとしての役割を痛切に感じました。すぐに人を派遣して救援物資の管理などロジスティクス体制を整え、的確に必要な場所へ届けるための後方支援を行いました。当社のフットワークの良さを生かし、迅速に対応できたと思います。家族が被災した社員もいましたが、物流を止めることなく対応してくれました。誇りに思い、感謝しています。農林水産大臣から感謝状もいただきました。

 -MDロジス(旧三菱電機ロジスティクス)のグループ入りの意義は。

 当社の物流の幅が大きく広がりました。特にエレクトロニクス分野で、精密機械や大型機械の輸送ノウハウを共有できるようになり、これまで以上に質の高い輸送サービスを提供できる体制が整いました。三菱電機との包括契約に基づき、グループ全体でさらに連携を深めていきます。

 -「チーム・グリーン・ロジスティクス」の目指す姿は。

 当社が展開するオープン・パブリック・プラットフォーム(O.P.P.)の枠組みでは、日本郵便や佐川急便、トナミ運輸、福山通運など同業他社と協力しています。物流業界全体で取り組むことで、24年問題などの将来運べなくなるリスクを回避していきます。今年はO.P.P.の枠組みもさらに大きく広げていきます。