米ロサンゼルスの連邦庁舎近くで、警察官と向き合う抗議デモ参加者=9日(共同)
 8日、米ロサンゼルスで、抗議活動への対応に当たる警察官(AP=共同)

 【ロサンゼルス共同】警察隊が突然、デモ参加者との距離を詰め、逃げ惑う背中を追いゴム弾を放った。米ロサンゼルスで9日も続いた移民摘発への抗議活動。発砲音が鳴り響く中、参加者は退きながらも「平和な訴えだ」と声をからした。移民の親を持つ参加者は「私たちは害悪ではない」と排除に反発し、海兵隊派遣で事態が悪化しかねないと案じた。

 中心部の連邦庁舎近くでは午後5時半(日本時間10日午前9時半)過ぎ、市の警察官がデモ参加者に向けてゴム弾を撃ち始めた。同じころ、市警は物が投げ込まれたとして「殺傷能力の低い弾薬の使用が許可された」とX(旧ツイッター)に投稿。米メディアによると、数人が警察官に向けて水が入ったペットボトルを投げた。この日のデモでは投石など過激な行動は確認できなかった。

 にじり寄っては走って撃ち、しばらく立ち止まる―。警察はこうした行動を繰り返して数時間にわたってゴム弾を撃ち、数百人いたデモ参加者は散り散りに。発射は深夜も続いた。