関西私鉄大手4社の25年4〜6月期連結決算

 関西の大手私鉄4社の2025年4〜6月期連結決算が8日、出そろった。大阪・関西万博への来場者やインバウンド(訪日客)の利用が増え運輸事業は好調で、本業のもうけを示す営業利益は全社が増益を確保した。純利益は京阪ホールディングス(HD)と南海電気鉄道は増益となり、近鉄グループHDと阪急阪神HDは減益だった。

 京阪HDの純利益は前年同期比3・0%増の93億円だった。万博会場の来場者が使うバス事業も貢献した。南海電鉄は13・1%増の75億円で、大阪の名所「通天閣」を運営する通天閣観光の子会社化が寄与した。

 阪急阪神HDは0・7%減の342億円だった。万博で阪急線・阪神線の利用は好調だったが、法人税に関する費用が増加した。近鉄グループHDは15・1%減の107億円で、近鉄百貨店名古屋店の閉店に伴う損失が響いた。

 売上高に当たる営業収益は京阪HDだけが減収となった。前年に大規模マンション販売があった影響と説明している。

 阪急阪神HDと南海電鉄は26年3月期の連結純利益予想を上方修正した。