ごみから見つかった現金700万円寄付 処理業者「コロナ禍支援に」
岐阜市本郷町の廃棄物処理業「ブルーボックス」は26日、自社の処理施設で見つかった現金700万円を同市へ寄付した。従業員がごみの中から大量の1万円札を発見、拾得物として岐阜北署に届けたが持ち主が現れず、同社は「コロナ禍で大変な思いをしている人のために使ってほしい」と市に託した。
現金が見つかったのは昨年9月。施設に運び込まれたごみを男性従業員が手作業で分別していたところ、1万円札が100枚一束になったものと、ばらばらの状態のものを見つけた。集めて署に届け、署員が数えたところ700万円に上っていた。市は医療、福祉分野で今後、具体的な活用方法を決める。
市役所で同日、贈呈式があり、柴橋正直市長に目録を手渡した荒井美津子社長(78)は「本当に驚いた。コロナでみんなが大変な状況の中で、対策に少しでも役立ててもらえたら」と話した。感謝状を手渡した柴橋市長は「私もびっくり。そのまま廃棄物として処理されていたかもしれず、困っている人のために使わせていただけるのは、本当にありがたい」と述べた。