オグリの里

オグリキャップ記念でアンカツさん里帰り

2018年04月21日 08:55

オグリキャップ記念当日、
トークイベントや予想会を
開く安藤勝己元騎手

 「待ってました、アンカツさん」。笠松時代のオグリキャップの主戦で「アンカツ」の愛称で親しまれた安藤勝己元騎手が、久しぶりにホーム・笠松競馬場に里帰りする。

 4月26日に笠松で開催される「オグリキャップ記念」(地方全国交流、SPⅠ)のため来場。ファンの前でトークイベントや予想会を開いてレースを盛り上げてくれる。
 
 オグリキャップ記念は、2500メートルの長距離戦で、全国からスタミナ自慢の強豪10頭が出走。昨年は名古屋のカツゲキキトキト(錦見勇夫厩舎)が制覇したが、今年は出走を回避した。地元・笠松からは重賞連勝中のハタノリヴィール(井上孝彦厩舎)ら3頭がVを狙う。

 アンカツさんのトークショーは、今月リニューアルされた場内特設ステージで開かれ、笠松時代のエピソード、オグリキャップやライデンリーダーとの思い出などを語る予定。予想会は10Rのオグリキャップ記念と29日の天皇賞・春(京都)の2レースで行う。このほか、オグリキャップ記念のパドック解説にも登場。レース後、ウイナーズサークルで行われる祝勝セレモニーではプレゼンターを務め、勝利ジョッキーに花束を贈呈する。また、4月3日にワンダフルキングスで地方競馬通算500勝を達成した笹野博司調教師の記念セレモニーも開かれる。

約3万人が詰め掛けた笠松競馬場での
オグリキャップ引退セレモニー。
笠松で現役だった安藤勝己騎手を背に
コースを2周した

 2005年4月には、オグリキャップの里帰りセレモニーにも駆け付けたアンカツさん。すっかり白くなったが、レース前のような気合乗りを見せていたオグリとゴール前で対面。詰め掛けた大勢のファンの前で、経営難にあえいでいた笠松競馬の存続を力強くアピールした。

 現役を引退した13年2月には、笠松でもセレモニーが開かれ、笠松所属騎手たちの手で胴上げされたアンカツさん。気分良さそうに宙を舞い、「笠松は身近に馬が見られる競馬場。これからもたくさん足を運んで」とファンに呼び掛けた。「笠松から中央に挑む強い馬が出て、みんなで応援できると一番いいね」と語り、27年間過ごした笠松競馬場への愛着があふれていた。

笠松での引退セレモニーで、胴上げさ
れる安藤勝己元騎手

 笠松での一番の思い出は「(1991年1月の)オグリキャップの引退式ですね。ファンの数に驚きました。競馬場に入り切れなくて、向こうの土手までいっぱいでしたね」と、約3万人が来場した当時を懐かしんでいた。場内を2周する大サービスでファンを喜ばせたが、今回は、オグリキャップとともに育った「古巣」に恩返しも兼ねての里帰りとなる。「オグリの里」では以前、名手の里レースとして「アンカツ記念」開催を提案したことがあったが、自らの記念レースが実現すれば、笠松に来場する機会が増えて、楽しいアンカツ節をもっと聞くことができるだろう。
 
 引退後は、テレビ解説や夕刊紙のGⅠ予想などで活躍されている。「馬をガツンと動かした」現役時代そのままの鋭い勝負勘。ジョッキー目線で優勝馬を導き出すズバリ予想が好調だ。ツイッターでもレース結果や競走馬の能力を分析されており、とても興味深い。

 1992年に創設されたオグリキャップ記念は今年で27回目。笠松の看板レースとして、97年から2004年までは地方・中央統一重賞の「GⅡ」レースに格付けされ、全国の強豪がしのぎを削ってきた。笠松競馬の経営が厳しくなった05年以降は、存続のための経費削減策として、賞金は4000万円から500万円に大幅カットされ、レースはGⅡから地方交流に格下げになっている。

 V字回復が著しい地方競馬だが、笠松だけはダートグレード競走が「休止」のままだ。経営改善で5年連続の黒字を確保しており、もうそろそろオグリキャップ記念(または笠松グランプリ)の格上げがあってもいいのでは。水面下では話が進められ、正式認可にはやや時間を要することだろう。地方・中央の垣根を超越して駆け抜けたオグリキャップの功績をたたえていくためにも、ダートグレード復帰を実現してもらいたい。

昨年のオグリキャップ記念を圧勝した
カツゲキキトキト

 過去のオグリキャップ記念では、名古屋のヒシウォーシイ(10、11年)、高知のリワードレブロン(14、15年)の2頭が連覇の偉業を達成。今年はカツゲキキトキトに連覇の可能性があるほか、金沢から大井に移籍したグルームアイランド(牡7歳)が、吉原寛人騎手で2度目の優勝を狙っている。笠松勢が勝ったのは、09年のクインオブクイン(牝7歳、倉知学騎手)が最後で、歴代優勝馬でも牝馬はただ1頭。ここ8年間は名古屋、金沢、高知勢に優勝をさらわれており、地元勢の意地を見せたいところだ。

 東海地区から5頭が出走。東海桜花賞を勝ったカツゲキキトキトは、かきつばた記念(30日)で悲願のダートグレード制覇を目指すことになった。笠松勢はハタノリヴィール(牡5歳、佐藤友則騎手)のほか、ヤマニンデリシュー(牡8歳、吉井友彦騎手)、ヘイローフォンテン(牡8歳、筒井勇介騎手)が参戦。ハタノリヴィールは、今年復活したウインター争覇とマーチカップの笠松重賞を連勝しており、地元の大将格。名古屋勢では昨年2着のアサクサポイント(セン馬10歳、大畑雅章騎手)が出走予定。浦和からは2頭。岩手ダービー馬エンパイアペガサス(牡5歳)に岡部誠騎手、ベルゼブブ(牡5歳)には東川公則騎手が騎乗する。

笠松競馬の守り神で「パワースポット」
でもあるオグリキャップ像

 どの馬にも優勝のチャンスがあり、混戦ムード。地方ダートでは珍しいコース2周のサバイバル戦。ゴール前の壮絶なたたき合いが見ものである。全国からオグリキャップファンが訪れる記念レース。笠松競馬の守り神で「パワースポット」としても注目を集めているオグリキャップ像近くで開かれる予想会。レース直前、アンカツさんの「確信の印」は当たるかどうか。

 笠松では、競馬場にもっと足を運んでもらおうと「笠松けいばファンクラブ」が今月スタートした。来場すれば特典がいっぱいあり、会員を募集中である(詳しくは笠松競馬公式ホームページ参照)。

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ハヤヒデ

 80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。