オグリの里

「ヤングジョッキーズ」笠松で27日初戦

2018年06月22日 11:39

笠松でのヤングジョッキーズシリーズで勝利を目指す渡辺竜也騎手(右)と水野翔騎手

 清流ビジョンの前で躍動するか、笠松の若鮎「ピチピチボーイズ」のジョッキー2人。乗り慣れた地元コース、流れに乗ってスイスイと駆け抜けたい。

 地方、中央の若手騎手が東西に分かれて激突する「2018ヤングジョッキーズシリーズ(YJS)」。西日本地区のトライアルラウンドは6月27日、笠松競馬場で開幕する。地元からは18歳・渡辺竜也騎手と21歳・水野翔(かける)騎手が参戦。年末に大井(12月27日)、中山(28日)で行われるファイナルラウンド進出を目指して、熱い戦いを繰り広げる。2人はビップレイジングで東海ダービーを制して波に乗る笹野博司厩舎に所属するフレッシュなコンビ。夢舞台への意気込みを聞いた。


 ―今年の目標を聞かせてください。

昨年の笠松ラウンドで勝利を飾り、笑顔の渡辺騎手

 渡辺騎手 もちろんファイナルラウンドでの総合優勝です。笠松では地元のレースなんで、昨年のように勝ちたい。今年も予選を1位通過できるよう、頑張ります。

 ―全部で6レース乗りますね。笠松ではどんなレースを。

 渡辺騎手 騎乗馬次第ですが、できる限り2、3番手から差す競馬が理想かな。昨年は1着と6着でしたが、普通に、シンプルに騎乗して、勝てればいいし、(応援してくれる)ファンを楽しませたいです。

 ―対戦して、負けたくないジョッキーは。

 渡辺騎手 兵庫の長谷部駿弥騎手とは(地方競馬教養センター時代の)同期なんで、勝ちたいですねえ。髪形では負けても、レースでは勝ちますよ(笑い)。 

 ―自分のストロングポイントは。

 渡辺騎手 まだまだですが、スタートが得意な方なんで、うまく決めたい。自分の理想のポジションにつけられるといいな。今年は、発熱などでレースを休むことも多かったが、回復すればいつも元気いっぱいです。YJSは昨年4レースで、今年は6レースですが、もっと多くてもいいです。

 ―昨年はファイナルラウンドに進出しましたね。

 渡辺騎手 今年は笠松、金沢、名古屋の三つの競馬場で2レースずつ騎乗します。「1場1勝」を目標にして、計3勝したいです。昨年の経験を生かして、ファイナルに行って楽しめたらいいです。


渡辺騎手も参戦した昨年のファイナルラウンドの華やかな表彰式。船橋の臼井健太郎騎手が優勝した

 笠松で2年目の渡辺騎手は千葉県船橋市出身。昨年のYJSでは笠松、金沢の最初のレースで1勝ずつを挙げ、西日本・地方騎手トップの成績でファイナルに進出。大井、中山では騎乗馬に恵まれなかったが、3戦目(中山・芝)で3着と好走。総合8位で笠松所属をアピールした。

 今年5月には船橋の「かしわ記念」に笠松のチェダーで騎乗。JRAのゴールドドリームが勝利したGⅠレースで、12着に終わったが大きな経験になった。日頃の体調管理と体力強化に努めて、YJSではJRA勢を圧倒する思い切ったレースでトライアルラウンド突破を果たして、年末の表彰台を目指したい。


 ―水野騎手の今年に懸ける思いは。

今年1月、笠松に移籍してきた水野騎手の歓迎セレモニー

 水野騎手 頑張りまーす。昨年出られなかった本戦(ファイナル)に出て、優勝したいです。(藤田菜七子騎手らと競った)昨年の盛岡ラウンドでは、1戦目2着でトップに立ったが、2戦目しんがり負けで総合2位でした。(今年も出場できるが)あとは騎乗馬のくじ運次第かな。

 ―笠松、金沢、佐賀で計7レースに騎乗しますね。

 水野騎手 金沢や佐賀へは、なかなか行くことがないので、遠征を楽しみにして乗ってきます。他のジョッキーへのライバル意識は特にないです。

 ―自分のストロングポイントは。

 水野騎手 ゲートを出るのが得意です。昨年は惜しくも本戦に進めなかったので、とにかく勝てばいい。あとは神頼みで、神社に行って祈ってきます。

 ―ファンに見てもらいたいところは。

 水野騎手 7戦全部勝ちたいが、笠松では取りあえず1勝はしたい。「ちゃらい」と思われているかもしれないが、遠征に行けるだけでもラッキーだし、入れ込み過ぎずに頑張りたいです。


 水野騎手は神奈川県川崎市出身で、デビュー5年目。今年1月、ホッカイドウ競馬から、通年開催で騎乗機会も多い笠松競馬に移籍。開催第1週でいきなり3勝を挙げる好スタート。通算106勝(6月21日現在)で、既に減量騎手を卒業しているが、4月1日の時点では100勝以下だったので、YJS出場権を得た。昨年は北海道・東北ブロック2位だったが、惜しくもファイナル進出を逃した。

笹野博司調教師の通算500勝を祝ったセレモニー。所属騎手3人が活躍し、勝利を量産している

 笠松では先行して粘り込むレースで好成績。2着が多くて1着の2倍もあり、勝ち切れなさはあるが、連対率は高い。YJSでは、持ち前のおしゃれ感覚を本番でのレースセンスにも生かして、JRAのファンをも「アッ」と言わせたい。

 笠松競馬で腕を磨き、成長が期待される若手2人。今年の成績は水野騎手が23勝、渡辺騎手が21勝。2年連続リーディングの笹野調教師の指導を受け、騎乗技術の向上に励む毎日。東海ダービーVの藤原幹生騎手は厩舎の先輩で、身近に模範となる兄弟子がいて、良いアドバイスがもらえる。笹野調教師は、4月には地方競馬通算500勝も達成。競走馬の育成や調教など、厩務員らを含めた「笹野ファミリー」のチームワークは素晴らしく、躍進につながっている。

 2年目となるYJS。昨年の笠松ラウンド初戦では、渡辺騎手と金沢の栗原大河一騎手が1、2着でゴール。今年は、渡辺、水野騎手のワンツーが決まれば最高だが...。

 他地区からは長谷部騎手(兵庫)、塚本雄大騎手(高知)、山口以和騎手(佐賀)が参戦(愛知勢はなし)。JRAからは、今年の笠松で1日3連勝を含む6戦6勝と相性抜群の川又賢治騎手をはじめ、荻野極、富田暁、三津谷隼人、森裕太朗騎手の計5人が笠松に集結。27日は、騎手紹介セレモニー(第4R終了後)が行われた後、第7R、第9Rで若手10人による迫力あるレースが楽しめる。トライアルは笠松を皮切りに、高知、金沢、佐賀、名古屋、園田へと続く。

JRAから笠松に移籍したラブミーボーイ=6月3日、阪神競馬場

 笠松にゆかりがある若駒では、ラブミーチャンの長男ラブミーボーイ(牡3歳)が、JRAから笠松競馬の後藤正義厩舎に移籍した。栗東の村山明厩舎に所属し、今年5月デビューしたが、2戦して10着、16着と結果を出せなかった。中央競馬未出走のまま、笠松に移籍して大活躍した母ラブミーチャン(柳江仁厩舎)のように、まずは地元で初勝利を飾りたい。

 中央初戦では出遅れたが、末脚はメンバー最速で光るものがあったラブミーボーイ。馬体回復や育成に定評があり、「笠松再生工場」とも呼ばれる名門厩舎が多いこの地で、潜在能力の開花を期待。ホッカイドウ競馬に所属する弟・ラブミージュニアは、門別のJRA認定レースで初勝利を飾り、6月28日の2歳重賞・栄冠賞出走を目指している。1歳時から注目してきたラブミーボーイの笠松転入は「もしかしたら」と期待していた。「快速娘」と呼ばれた母が駆け抜けた笠松で、疾走する姿が楽しみだ。

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ハヤヒデ

 80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。